土地を売買により取得した場合には、名義変更の手続きをすることもたいせつです。土地はいずれにしても高額な買い物になるはずですので、所有権を明確に主張するためにも、登記簿にしっかりと書き込んでおかなければなりません。名義変更をいつまでもしないでおくと、土地が何者かによって本人の知らないところで不当に転売されてしまうケースもあり得ます。そこまでの問題がなかったにしても、他人が所有者の確認をするには通常は登記簿の記載を信用することになりますので、登記簿上で名義変更がなされていない状態では土地の売却や住宅ローンの申し込みなども困難です。

土地を購入した際には相手に代金を支払うのと同時に引き渡しがありますが、通常はこの引き渡しの段階で司法書士に依頼して名義変更の手続きのいっさいを代行してもらいます。この手続きにあたっては、売買の事実を証明する書類、購入した人の住民票、権利証または登記識別情報、印鑑登録証明書、固定資産税評価証明書などといった書類が必要です。したがって引き渡しを受ける前に、売り主と買い主の双方が、事前に市町村役場に出向いてこれらの書類を交付してもらうことになります。引き渡しの場で買い主と売り主ともに実印を押捺することもありますので、実印を持参することもたいせつです。

もしも書類がそろわないまま法務局に申請書を提出したとしても、追加で提出するように指導があり、以後の手続きがストップしてしまいますので、しっかりと確認するようにしましょう。